清が痛い子だった件 4/21(木) 今日のとと姉ちゃん 第16話(第三週) 第3週「常子、はじめて祖母と対面す」 2016年04月21日 0 青柳家にきて一週間。常子と鞠子は夏休み明けに控えている編入試験に向けて勉強に励んでいた。横では美子も一緒に勉強している。ただ常子は清のことが気になって勉強に身が入らないのだった。常「はー…」美「どうしたの?」「んっ?何でもないよ」「わかった」「!」「天ぷら」「!?」「今日のお夕飯、天ぷらだよ。私もお夕飯のことが気になってため息が出ちゃうことあるもん。特にここのおうちご飯が美味しいし♪ね?お夕飯のこと気になってたんでしょ」「う、うん」「今日は天ぷらだよ。清さんがそう言ってたもん」「! 清さん」「清さんって私たちのおじさんなんだよね。でも哲郎おじさんとは大違い。おしゃれだし、東京の人って感じ」「そうそう!そうなのよね~」滝「おや、勉強してたんじゃなかったのかい?(怒」固まる常子&美子。鞠子はずっと黙々と勉強をしている。「ほら、鞠子はちゃんと勉強してるじゃないか。あんたらも見習ってもっとがんばりな!」「「ハイッ」」---君子「いかがでしょうか?」履歴書を見ながら、眉をしかめているのはこの会社の社長だろうか。「んー…、悪いけど…うちじゃ難しいね」「お願いします!この数日、方々を回ったのですがどこも断れて…何でも致しますから、どうかもう一度考えて頂けませんか」「はーっ。じゃあはっきり言うけど、…年がね。40女なんて雇ってどうするんだい。同じことしてもらうなら、若い子をとるよ」「…」---青柳商店。店の廊下を常子と鞠子が歩いていく。常子「はあ~~~ッ勉強し過ぎた。いいなぁ鞠ちゃんは。うれしいでしょ、おばあさまに褒められて」「そりゃあ、悪い気はしないわ」すると、中庭に面した縁側に清がグラスを持って座っている。それに気づき、常子は歩みを緩める。つづいて鞠子も清に気づいた。「やあ」「あっ、清さん。母をみませんでしたか?」「いいや。見てないけど。」「まだ帰ってきてないのかしら。ちょっと隈井さんに聞いてくるね」「あっ 毬ちゃん…ッ」立ちすくむ常子。すると、横から大きなため息が聞こえた。「はーーーーっ、まいったなぁ」「… … どうかしましたか?」「あっ、ごめん。聞こえちゃった?」「何か…おつらいことでも、あったんですか?」「いやあ、つらいって言ってちゃいけないんだけど、仕事が忙しすぎてね。でも仕方ないんだ。僕の指示がないと仕事が進まないから」「すごいですね…。お若いのに、任されて」ニコニコする清。「もう少し手が抜ける性格だとよかったんだけどね。そうできない自分がうらめしいよ」「はあ」そうこうしている内に鞠子が戻ってきた。「とと姉。かかを迎えにいこ」---ため息をつきながら家路につく君子。帰り道に「森田屋」というお店を見かける。何とはなしに眺めて、またため息をつきつつ歩き始めた。「「お帰りなさい!」」とぼとぼと歩く君子を常子と鞠子が温かく出迎える。常「お仕事はどうでしたか?」「今日も駄目でした。あっでも心配しないでいいのよ。大丈夫だから」「…」家の前までくると入口のところに滝子、美子、隈井もいる。美「お帰りなさい」滝「ごくろうさん」母に優しい言葉を掛けられてか、徒労に終わった自分には労いの言葉が相応しくないように感じたのか、戸惑う君子。「さあさあ、みんな中へお入り。食事にしようじゃないか」そこに通りかかったのは一人の女性。滝子と同年代だろうか。「あら、これは青柳さん、おばんです」「森田屋さん、おばんです」「こちらは?」「娘と孫たちです」「へええ、それはそれは。よろしくね」君子「よろしくお願いいたします。最近、お店を開かれたんですか?」まつ「うちんとこは、浅草でこれでも80年お商売させて頂いた老舗なんですけどねえ」「あっ、すみません!」滝子「そうだよ。森田屋さんのような老舗にそんな失礼な子と言っちゃいけない。なんといってもうちは200年しか続いてないんだからね」睨み合う老女たち。「これは青柳さん、今日もキレイなお召し物を着てらっしゃって、若作りがお上手だ。どこの七五三かと思ったよ」「いいええ。森田屋さんこそ素敵なお召し物を着ておいでで。いったいどこから拾って来たんでしょうねえ」そうして睨み合うと、「それじゃあ」といって、ぷいっとまつは行ってしまった。一方、滝子も奥へ引っ込んでしまう。急に始まった火花の散らし合いに戸惑っている常子達に隈井がコソコソと声をかける。「あの2人、犬猿の仲なんです。どっちが犬で、どっちが猿か、…分かりやすか?ん?はっはっは、くわばらくわばら」」そうして笑いながら立ち去るのだった。鞠「あの2人、ちょっと怖いね」美「でも、おばあさまは優しいよ。ほら、勉強を頑張ったご褒美だって言ってくれたの」そういって紙に包まれたお饅頭を見せる美子。鞠「ずるーい。私だって勉強頑張ったのに」美「じゃあ、私が頼んであげる。鞠ちゃんもずっと勉強してたから、きっと貰えると思うよ」「え?あ、美子」祖母を追いかける美子の後に続き、店へ入っていく鞠子。「よかった。あなた達がお母様と親しくなってくれて。…さあ、私たちも入りましょう」---「いただきます」テーブルには山盛りの天ぷら。めいめいが美味しそうにそれを頬張る。食卓を囲むのは、滝子、君子、姉妹に清だ。「はー・・・」食事中、常子の隣に座る清が大きなため息をついた。「どうか、しましたか?」「いや、実は昼も天ぷらを食べたんだ。付き合いで避けられなくってね。銀座の有名店なんだけど…」「しゃべってないで、早く食べたらどうだい」すぱっと横から滝子が口を挟む。その後は大人しく食べ始めた清をみて、常子は(ん?)と疑問を持つ。思っていた人と、何か違うぞ?---寝室で姉妹が布団を敷いている。「あれって、つらそうに言ってたけど、絶対に自慢だよねー」「そうそう、この前も使いづらいって言いながらアメリカのライターを嬉しそうに使ってたよ」「清さんって話すたびに幻滅していく感じがするなぁ」「通りかかるとき、話を聞いてもらいたいっていう雰囲気出すよね」「そうそう!こう… ふーっ、あ、ごめん、聞こえちゃった?」「あははは」君子「あなた達、まだ寝てないの?」美子「かかは寝ないの?」「私はまだやる事があるから…あなた達はもう寝なさい」常「かか!・・・あの、まだお仕事、決まってないんですよね?何か…私にお手伝いできること、ありませんか?」にこりと笑う君子。「大丈夫。心配ないから。おやすみなさい」「…」---翌日。また縁側に清が座っている。手にグラスを持つのも以前と同じだ。そして「はーーーーっ」常子は聞こえないふりをして通り過ぎようとする。「はあーーーーーーー!」「…何か、あったんですか?」「あ、ごめん。聞こえちゃった?実は今夜も接待攻めに会いそうでさ。まあどうしてもって言われたら会わない訳にはならないからね。あ、接待相手っていうはあの双葉山関なんだけどね。実は双葉山とツーカーの仲なんだ」「…(;・∀・)」「この仕事してるといろんな人と会うんだよね。まあ、人脈が財産っていうのかな」「!」「まあ、人脈があるのは僕の性格のおかげもあって~」嬉しそうに延々と話す清だが、その横にはすでに常子の姿はなかった。---滝子の部屋。一人、帳面を付けている。常「おばあさま」「・・・どうぞ」襖を開け入る常子。膝を付き滝子の方を向く。「お仕事中に失礼します」「何か用なのかい?」「…おばあさまが外回りに行く機会があればご一緒させて頂くことはできませんか?」「!」仕事の手を止め、常子を見る滝子。「どういう風の吹き回しだい」「母は今も仕事を探しているんですが、なかなか見つからないようなんです。清さんに言われて、このお仕事ではいろいろな人に会うって聞きました。もしかしたら、その中には人を募集している人もいるかもしれない。そんな方がいたら、紹介して頂きたいんです」「君子に頼まれたのかい?」「いいえ。私の一存です」「娘のあんたがどうしてそこまで…」「家族のためにできることは何だってしたいんです!」曇りのない瞳。その表情をみて、滝子は立ち上がる。「付いておいで」つづく感想!清さんがけっこうダメな子でした(笑いや、嫌いじゃないよ。扱いやすいし、可愛いしね。それにしても常ちゃんの恋心が一日で砕け散ってホッとしました。その気持ちは来るヒロインがくるまでとっておいてね(*´▽`*)あと今日は子どものケンカをする滝おばあちゃんも見れて眼福でした。これもツンデレですか?ギャップ萌えというやつですな。 PR