お弁当を届けに来た常子。
教室の中でひとり、ぽつんと座っている美子を発見。
コソッ「まだ話しかけてないの?」
「いーの!」プイ
横から3馬鹿の弟「あれ、トトねーちゃんじゃねえか。何しに来たんだよッ」
にやりと笑って教壇に向かう常子。
「えー、皆さん。最近、東京はもとより、ここ浜松でも大流行のものまねがあります。」
皆が注目をする中、後ろを向いたと思ったら、こちらにくるりと向き直す。
その鼻の下にはチョーク。鼻と唇で挟んでます。
みんな大喜び「たこ!」「大仏」
「ちがうちがう、和をもって~とおとしとなす~。
そう、聖徳太子でーす」
すごーい、おもしろーい!教室中が大盛り上がり。
「実は、このオモシロイものまねを考えた子がこのクラスにいます。それは、美子です!」
へえー、すごいなー。にわかに美子の株があがります。
「さらに!私がおなかが減ったな~と言ったら、美子はこう言ったんです」
振り向いてお尻をポンとやる常子。
「ほら、桃があるよ」ドヤ!…シーン。
「あ、あれ?これダメ?」
3馬鹿弟再び「お前、女のくせにそんなことしてんのかよ~」皆のからかい、くすくす笑い…
「もうやめて!」「美子」「帰ってよ!」常子を教室から締め出します。
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家。落ち込む常子。「しまった…」
鞠子「余計な事するから。それじゃ美子、ますます話さなくなっちゃうわ。それにしても美子遅いわね。
もしかして、帰ってきたくないのかな」
玄関が空く音。
「美子!おかえりなさーい」
いたのは町内のおばさん。
「はい、これ。運動会の案内。あと、ほらいらっしゃい」
「? …美子!」
「家の前をウロウロしてたから。なに?喧嘩でもしたの?」
「ははは…」
「よっちゃん、今日はごめんね。あ、おわびに今日の晩御飯、よっちゃんの好きなものにしてあげる!なにがいいかな~」
「あの後ずっと笑われた!もうトト姉なんて信じない!」
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翌日、授業中「はー、どうしたもんじゃろの~」悩む常子。
ひとりで帰る美子。向かいから来るのは父と娘。楽し気に話している。
それを見てトトとの記憶がよみがえる。
そこにちょうど帰宅中だった常子と鞠子が合流。
「よっちゃん!いっしょに帰ろう」
そってしておけという鞠子。
そうして3人いるところにまた3馬鹿が絡んでくる。
「おっ、ととねえちゃんじゃねーか。なんで制服なんて来てるんだよ」
「美子じゃん。桃尻よしこー」
「止めて!」
駆け出す美子。追う鞠子。
「トトなのに、仕事してねーのかよ!」「!」
言い返せない常子。
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家。
鞠子「もう美子のことはそっとしときましょ。ほら、私たちだってそうでしょ?
構われると余計意固地になっちゃうじゃない」
「トトもそうしたのかなぁ。
いつもそう考えるの。きっとトトだったら…お友達の仲も上手に取り持ってくれるんだろうな」
「トト姉…」
カンカンカン!
火事を知らせる鐘が鳴り響く。素早く法被とバケツをもって現場へ向かう常子。
燃え盛る炎。
戸惑いながらも、何とか消火しようと水をくむのだが、走り回る男たちにぶつかり、こぼれてしまう。
「なにやってんだ!どかんかい!」
「ひっこんでろ!邪魔だ!」
めげずに再び水をくむ常子。しかしまたぶつかります。
相手は三兄弟の長男。
「いいかげんにしろよ!おめえはしょせん女なんだよ!邪魔すんな!」
「……」
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海をひとりみつめる常子。
美子にとっても、小橋家にとっても「トト」の代わりになりきれない自分に悩むのだった。
感想!
再び言いたい!映画か!(゚Д゚)ノ
ロケが多く見ているだけで贅沢な気分になるのはもとより、このたっぷりとした間の取り方に感動します。
火事現場での常子の悔しさ。ふがいなさを感じていることが痛いほど伝わってきました。
あんた、十分にがんばってるから!
ただ、今回に関しては美子ちゃんの気持ちも分かる…。
友達の前で身内に面白いよ~って言われるの程、羞恥プレイってなくない?
はじめのは株が上がってましたが、自分だったらそれでも耐えられん。