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今日の とと姉ちゃん【感想・レビュー・あらすじ・朝ドラ】なゆログ

NHKの2016朝ドラ「とと姉ちゃん」のあらすじ・感想・絵日記。他にも関連情報をご紹介します。

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長谷川哲典(はせがわ てつのり) -登場人物

長谷川哲典(はせがわ てつのり) 
演-浜野 謙太(はまの けんた)
仕出し屋「森田屋」の雇われ板前。森田屋には通いで仕事に来ている。仕事の上では宗吉のサポート的役割だが、性格が軽いため常に宗吉にいじられる存在。パクった「金言」を言うのが得意。

・大将に怒られる度、シベリアを食べて自分を慰めている

・おっちょこちょい

・女好き。若い女性の客には勝手にサービスしたりすることも。
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星野武蔵(ほしの たけぞう) -登場人物

星野武蔵(ほしの たけぞう) 
演-坂口健太郎 さかぐち けんたろう
青春時代の常子を支える青年。
帝大の植物学研究室で学ぶ大学生で、植物学者を目指し、日々、新種探しに没頭している。
植物の話になると我を忘れる程の学者肌だが朴念仁で、恋愛下手(というより気付かない)。
互いに鈍感な常子と、とんちんかんな話になることも。故郷の両親の期待を一身に背負っている。

・出身は飛騨
・植物に興味を持ったきっかけが、幼い頃に祖母が薬草で病気を治したのを見たため
・好物は味噌汁、ぜんざい
・新種は難しいので、日本初の植物を見つけるのが夢。
その植物に両親の名を付け、恩返しをしようと頑張っている。
・常子に貧血になったところを助けられ、森田屋に連れてこられて以来、家族のように森田屋のみんなと親しく交流している。

中田 綾(なかだ あや) -登場人物

中田 綾(なかだ あや)
演- 阿部純子(あべ じゅんこ)
東京の女学校で常子が出会う親友。名家の出で、卒業と同時に結婚することを何の疑いもなく受け入れている。戦後再会し、常子の作り始める雑誌「あなたの暮し」を手伝い始める。

・昔、外国で暮らしていた
・下級生のあこがれの的
・美人
・婚約者は医大生
・困っている常子を見るのは面白くて楽しい、と言っている
・東堂が教えてくれた平塚らいてうの青鞜。はじめは興味がないふりをしていたが、実は気になっており親に頼んで手に入れようとしていることを常子に知られ照れる。
本や東堂自身にも影響を受け、女性の生き方について考えるように。

東堂チヨ(とうどう ちよ) -登場人物

東堂チヨ(とうどう ちよ)
演- 片桐はいり(かたぎり はいり)
常子の女学校時代の恩師。女性でも、最初からあきらめず挑戦すれば道が開けることもある、と常子に教え、後の人生に影響を与える。同時に鞠子も影響を受け、それがきっかけで進学を志すようになる。

・平塚らいてうの青鞜を持ち歩いている
・女生徒たちからは変わり者と思われている
・女優を目指していたことがあり、よく中庭で発声練習をしている
・向上心を持つ女性を常に応援している

清が痛い子だった件 4/21(木) 今日のとと姉ちゃん 第16話(第三週)


青柳家にきて一週間。
常子と鞠子は夏休み明けに控えている編入試験に向けて勉強に励んでいた。
横では美子も一緒に勉強している。

ただ常子は清のことが気になって勉強に身が入らないのだった。

常「はー…」

美「どうしたの?」

「んっ?何でもないよ」

「わかった」

「!」

「天ぷら」

「!?」

「今日のお夕飯、天ぷらだよ。私もお夕飯のことが気になってため息が出ちゃうことあるもん。特にここのおうちご飯が美味しいし♪
ね?お夕飯のこと気になってたんでしょ」

「う、うん」

「今日は天ぷらだよ。清さんがそう言ってたもん」

「! 清さん」

「清さんって私たちのおじさんなんだよね。でも哲郎おじさんとは大違い。
おしゃれだし、東京の人って感じ」

「そうそう!そうなのよね~」

滝「おや、勉強してたんじゃなかったのかい?(怒」

固まる常子&美子。鞠子はずっと黙々と勉強をしている。

「ほら、鞠子はちゃんと勉強してるじゃないか。あんたらも見習ってもっとがんばりな!」

「「ハイッ」」
---

君子「いかがでしょうか?」

履歴書を見ながら、眉をしかめているのはこの会社の社長だろうか。

「んー…、悪いけど…うちじゃ難しいね」

「お願いします!この数日、方々を回ったのですがどこも断れて…

何でも致しますから、どうかもう一度考えて頂けませんか」

「はーっ。じゃあはっきり言うけど、…年がね。

40女なんて雇ってどうするんだい。同じことしてもらうなら、若い子をとるよ」

「…」

---

青柳商店。店の廊下を常子と鞠子が歩いていく。

常子「はあ~~~ッ勉強し過ぎた。いいなぁ鞠ちゃんは。うれしいでしょ、おばあさまに褒められて」

「そりゃあ、悪い気はしないわ」

すると、中庭に面した縁側に清がグラスを持って座っている。それに気づき、常子は歩みを緩める。

つづいて鞠子も清に気づいた。

「やあ」

「あっ、清さん。母をみませんでしたか?」

「いいや。見てないけど。」

「まだ帰ってきてないのかしら。ちょっと隈井さんに聞いてくるね」

「あっ 毬ちゃん…ッ」

立ちすくむ常子。

すると、横から大きなため息が聞こえた。

「はーーーーっ、まいったなぁ」

「… … どうかしましたか?」

「あっ、ごめん。聞こえちゃった?」

「何か…おつらいことでも、あったんですか?」

「いやあ、つらいって言ってちゃいけないんだけど、仕事が忙しすぎてね。でも仕方ないんだ。
僕の指示がないと仕事が進まないから」

「すごいですね…。お若いのに、任されて」

ニコニコする清。

「もう少し手が抜ける性格だとよかったんだけどね。そうできない自分がうらめしいよ」

「はあ」

そうこうしている内に鞠子が戻ってきた。

「とと姉。かかを迎えにいこ」

---

ため息をつきながら家路につく君子。

帰り道に「森田屋」というお店を見かける。何とはなしに眺めて、またため息をつきつつ歩き始めた。

「「お帰りなさい!」」

とぼとぼと歩く君子を常子と鞠子が温かく出迎える。

常「お仕事はどうでしたか?」

「今日も駄目でした。あっでも心配しないでいいのよ。大丈夫だから」

「…」

家の前までくると入口のところに滝子、美子、隈井もいる。

美「お帰りなさい」

滝「ごくろうさん」

母に優しい言葉を掛けられてか、徒労に終わった自分には労いの言葉が相応しくないように感じたのか、戸惑う君子。

「さあさあ、みんな中へお入り。食事にしようじゃないか」

そこに通りかかったのは一人の女性。滝子と同年代だろうか。

「あら、これは青柳さん、おばんです」

「森田屋さん、おばんです」

「こちらは?」「娘と孫たちです」「へええ、それはそれは。よろしくね」

君子「よろしくお願いいたします。最近、お店を開かれたんですか?」

まつ「うちんとこは、浅草でこれでも80年お商売させて頂いた老舗なんですけどねえ」

「あっ、すみません!」

滝子「そうだよ。森田屋さんのような老舗にそんな失礼な子と言っちゃいけない。
なんといってもうちは200年しか続いてないんだからね」

睨み合う老女たち。

「これは青柳さん、今日もキレイなお召し物を着てらっしゃって、若作りがお上手だ。どこの七五三かと思ったよ」

「いいええ。森田屋さんこそ素敵なお召し物を着ておいでで。いったいどこから拾って来たんでしょうねえ」

そうして睨み合うと、「それじゃあ」といって、ぷいっとまつは行ってしまった。

一方、滝子も奥へ引っ込んでしまう。

急に始まった火花の散らし合いに戸惑っている常子達に隈井がコソコソと声をかける。

「あの2人、犬猿の仲なんです。
どっちが犬で、どっちが猿か、…分かりやすか?ん?はっはっは、くわばらくわばら」


そうして笑いながら立ち去るのだった。

鞠「あの2人、ちょっと怖いね」

美「でも、おばあさまは優しいよ。ほら、勉強を頑張ったご褒美だって言ってくれたの」

そういって紙に包まれたお饅頭を見せる美子。

鞠「ずるーい。私だって勉強頑張ったのに」

美「じゃあ、私が頼んであげる。鞠ちゃんもずっと勉強してたから、きっと貰えると思うよ」

「え?あ、美子」

祖母を追いかける美子の後に続き、店へ入っていく鞠子。

「よかった。あなた達がお母様と親しくなってくれて。…さあ、私たちも入りましょう」



---

「いただきます」

テーブルには山盛りの天ぷら。めいめいが美味しそうにそれを頬張る。

食卓を囲むのは、滝子、君子、姉妹に清だ。

「はー・・・」

食事中、常子の隣に座る清が大きなため息をついた。

「どうか、しましたか?」

「いや、実は昼も天ぷらを食べたんだ。付き合いで避けられなくってね。
銀座の有名店なんだけど…」

「しゃべってないで、早く食べたらどうだい」

すぱっと横から滝子が口を挟む。

その後は大人しく食べ始めた清をみて、常子は(ん?)と疑問を持つ。

思っていた人と、何か違うぞ?


---

寝室で姉妹が布団を敷いている。

「あれって、つらそうに言ってたけど、絶対に自慢だよねー」

「そうそう、この前も使いづらいって言いながらアメリカのライターを嬉しそうに使ってたよ」

「清さんって話すたびに幻滅していく感じがするなぁ」

「通りかかるとき、話を聞いてもらいたいっていう雰囲気出すよね」

「そうそう!こう… ふーっ、あ、ごめん、聞こえちゃった?」

「あははは」

君子「あなた達、まだ寝てないの?」

美子「かかは寝ないの?」

「私はまだやる事があるから…あなた達はもう寝なさい」

常「かか!

・・・あの、まだお仕事、決まってないんですよね?

何か…私にお手伝いできること、ありませんか?」

にこりと笑う君子。「大丈夫。心配ないから。おやすみなさい」

「…」

---

翌日。

また縁側に清が座っている。手にグラスを持つのも以前と同じだ。そして

「はーーーーっ」

常子は聞こえないふりをして通り過ぎようとする。

「はあーーーーーーー!」

「…何か、あったんですか?」

「あ、ごめん。聞こえちゃった?

実は今夜も接待攻めに会いそうでさ。まあどうしてもって言われたら会わない訳にはならないからね。

あ、接待相手っていうはあの双葉山関なんだけどね。実は双葉山とツーカーの仲なんだ」

「…(;・∀・)」

「この仕事してるといろんな人と会うんだよね。

まあ、人脈が財産っていうのかな」

「!」

「まあ、人脈があるのは僕の性格のおかげもあって~」

嬉しそうに延々と話す清だが、その横にはすでに常子の姿はなかった。

---

滝子の部屋。一人、帳面を付けている。

常「おばあさま」

「・・・どうぞ」

襖を開け入る常子。膝を付き滝子の方を向く。

「お仕事中に失礼します」

「何か用なのかい?」

「…おばあさまが外回りに行く機会があればご一緒させて頂くことはできませんか?」

「!」

仕事の手を止め、常子を見る滝子。

「どういう風の吹き回しだい」

「母は今も仕事を探しているんですが、なかなか見つからないようなんです。

清さんに言われて、このお仕事ではいろいろな人に会うって聞きました。

もしかしたら、その中には人を募集している人もいるかもしれない。

そんな方がいたら、紹介して頂きたいんです」

「君子に頼まれたのかい?」

「いいえ。私の一存です」

「娘のあんたがどうしてそこまで…」

「家族のためにできることは何だってしたいんです!」

曇りのない瞳。その表情をみて、滝子は立ち上がる。

「付いておいで」

つづく



感想!

清さんがけっこうダメな子でした(笑

いや、嫌いじゃないよ。扱いやすいし、可愛いしね。

それにしても常ちゃんの恋心が一日で砕け散ってホッとしました。その気持ちは来るヒロインがくるまでとっておいてね(*´▽`*)

あと今日は子どものケンカをする滝おばあちゃんも見れて眼福でした。

これもツンデレですか?ギャップ萌えというやつですな。


11話 とと絵



あの桜にはきっと ととが住み着いていると思うんだけど

15話 とと絵「美子の夢」



早く夢が叶うといいね。

「祖母のとなりで勉強中」 4/22(金) 今日のとと姉ちゃん 第16話(第三週)


祖母に付いてお客まわりについて来た常子。

「あの、私は何をすれば…」

「黙って見てりゃいい」

「…」まわりを見渡す常子。

すると、店の主人が駆け込んできた。

「これは青柳さん、お待たせしてしまって申し訳ない」

「挨拶はいいよ。…それよりも、支払いがずいぶん遅れてるみたいだけど?」

「それなんだが…もうちっとだけ待っては貰えねえかい?近い内に金が入ってくる宛はあるんだ」

「…。邪魔したね」

そう言って立ち上がる滝子に慌てて常子も続く。

---

「どう思う?」

「え…先ほどの支払いを待ってほしいという話ですか?

大丈夫だと、思います」

「ほう?どうしてだい」

「あのお店は掃除もきちんとされていたし、女中さんたちもきちんと仕込まれていました。きっと大将がしっかりした方だからだと思います。
そうしたちゃんとしたお店なら口先だけでごまかすような商売はしないはず。大将の話も信じていいのではと思います」

「…。そうかい」

---

君子。神社にお参りに来ていた。

ずっと仕事を捜し歩いているものの、未だに見つからないのだった。

---

鞠「ただいまー。はー…。まいっちゃうな~。

…あ、聞こえちゃった?大変っていうのは仕事なんだけどね。

まあ100件営業に行ったくらいで根を上げちゃあいけないよねえ」

常「わかった(笑)清さんでしょ?」

鞠「うふふ」

美「だめー!とと姉ちゃんは赤ちゃんなんだからしゃべっちゃ!ほら寝てて。

まあ~、大変でしたわね。今ごはん、ご用意しますわ」

姉妹は美子のおままごとに付き合っていた。

常「…ね、でもおばあ様って気前がいいよね。美子にはおもちゃ、私たちにはハンカチをくださって」

美子の手にはおままごとのまな板に包丁、そして自分の胸元にはよだれかけに見立てたハンカチがひらめいている。

鞠「そうそう。それにちょっと不思議なんだけど、きちんと私たちの好みの色をくださったし」

美「だーかーら!赤ちゃんはしゃべっちゃ駄目なのー!」

そこに滝子が通りかかる。

「あんた達、勉強はもう済んだのかい?」

常「は、はい。今はちょっとした息抜きというか…」

「じゃあ、常子ちょっと付き合いな」

「え?」

「仕事だよ」

---

青柳商店。客の相手を滝子がしている。

「いやあ、面白かったよ。浅草は。この前、若いのと遊びに行ったんだけどねえ」

「まあ、そんなに楽しいならぜひ私も連れて行ってくださいな。

よろしければ、この常子も」

「は、はあ」

なごやかな談笑もきりが付き、脚が腰をあげる。その時に何でもない感じに滝子が一言。

「ところで、浅草にはどなたとご一緒されたんでしょうかねえ?」

「ああ、下川屋の若旦那さ。

青柳さん、じゃあよろしくお願いしますよ」

「ええ、お任せ下さい。天然乾燥のいい木材をご用意していますので」

「ははは、これは頼もしい!やっぱり新築には木曽のヒノキを使いたくってねえ」

「出来上がりを楽しみになさってください」



---

「隈井」「へいっ」「?」

客が帰るやいなや、番頭を呼びつける滝子。

「下川屋とは…もう潮時かもしれないねえ」

「へえ」うなずく隈井。

「行くよ、常子。外回りだ」

「は、はいッ」

---

「先ほどの話はどういうことだったんですか?」

「…。

最近、あちこちで遊びに行った相手を聞くと、下川屋の二代めの名前があがる。噂には聞いてたが、本物の道楽者だ。
あんなのが二代目についたら、あの店も先はないだろう。
やけどをしない内に手を引くのが一番なのさ」

感心する常子。そして何かを考え込む。

「!

・・・おばあさまのお仕事は、あちらこちらで情報を集めて、先行きを判断することなんですね」

「・・・」

「あ、違いましたか」

「いいや、違わない。大当たりさ。

はっはっは、大した子だよ、あんたは」

---

青柳商店。

隈井「これ、化粧しとけ」「ヘイッ」

コソコソと動く気配を感じ、隈井が振り向く。

「どうした、何かあったのか?」

その中で一番目上の者が答える。

「いや。大丈夫です。あっしが話を付けときやしたんで」

「・・・」

男たちが立ち去っていく。気になりながらもそれを見送る隈井。

男たちのいたところにはきれいに仕上げられた柱が置いてあった。

---

「君子は浜松では何の仕事をしていたんだい」

「染物工場の女工です」

「給金は?それできちんと食えてたのかい?」

「いえ…でも、父が亡くなってからは会社に援助してもらっていたので、何とか」

「…そうかい」

ふと見れば子を連れながら重い荷物を抱えている母親が向こうで歩いている。

その様子を見ながら滝子はいった。

「何の力もない女が生きていくには、今の世の中は不便だね。

ごく普通の暮らしをすることもままならないんだから…。

私はね、ごく普通の暮らしを守ることが、私の仕事なんだと思っているんだよ。

そのために壊れないような丈夫な柱を作ってあげる。

それがまあ、この仕事のやりがいっていうか、意地なんだ」

「・・・素敵なしごとですね」

「ええ?よしとくれ。お前にそう言われたくて言ったわけじゃないんだ」

「いえ。父もよく言っていました。
なんでもない日常こそ、大切でいとおしいって…」

「そうかい。…行こうか」


---

店に帰ってきた滝子と常子。

それと入れ違うように奥に消えていったのは従業員か。

立ち去り際に「よかった。あの2人に知れたら面倒なことになってたからな」と聞こえた。

立ち尽くす滝子。

すると、きっと表情を変え裏口へとさっそうと歩いていく。

裏口に出ると横たえた柱の前にひとり、男がいた。

「おかみさん!」

「戸田」

常子が遅れて裏口へやってきた。

きれいに仕上げられた柱を見て歓声をあげる。

「わあ、きれい!」

「あんたに聞きたいことがある。

これが木曽のヒノキなのかい」

「…」

「どうなんだい?」

「いえ、ひばです」

常子「ひば?」

騒ぎに隈井も駆けつける。

「こいつぁ、ヒバじゃねえか。おい、どうしてこんなことになった!?」

「…ここまで仕上げてから、気づいたようで…。

でも、女将さん。正直なところ客にゃあヒノキもヒバも見分けがつきやせん。

青森産のヒバだって木曽のヒノキに負けないくらいの高級品です。

このままこれを送らなきゃ、うちは大損ですぜ?このヒバもみすみすゴミにしちまうようなもんだ」

「寝言言ってんじゃないよ!!

いいかい。お客さんが木曽のヒノキっていったら、青森産のヒバだろうが何だろうが、それ以外は送っちゃいけないんだよ!
うちはそうやって200年、ずっと看板を守ってきたんだ。
お前はその看板に泥を塗る気かい?ええ!?」

「・・・!」

隈井「何やってんだ。さっさと動いて明日までに仕上げろ。さもねえとお前くびだぞ」

慌てて走り出す戸田。

戸惑う常子に、にこりと滝子は笑いかけた。


---

「お母様、君子です」

「ああ、入りな。悪かったね、忙しいのに呼び出して」

仕事の手を止め君子の前に座り直す滝子。

「いえ。ところでどう言った御用ですか?」

「常子のことさ。

あの子はいい。頭もいいし、機転もきく。人を見る目もある。
はっきり言おう。
あの子を清の嫁にしようと思っているんだ。
そして店を任そうと思う」

そんな話がされているとはつゆ知らず、常子は美子のままごとに付き合って笑い声をあげているのだった。

つづく




感想!

常ちゃんに嫁話きたーーー!

いや、これも悪かない話だと思いますよ?清さんもかわいいし、おばあさんとも気が合うし。

ただそうなると、雑誌が作れなくなっちゃうからね。

この話は白紙でしょう。

そうなると、これ以上この家にご厄介になるわけにゃいかないわな。

公式バレの通りになってきましたな。



今日の注目:鞠ちゃんのものまね超絶可愛い。


16話とと絵「ポジティブシンキング」




ある意味アイドル状態の清さん。
どうしよう。どんどん可愛くなってきた(笑)

「母娘決裂!」 4/23(土) 今日のとと姉ちゃん 第17話(第三週)


常子を清の嫁にしたい、そしてゆくゆくは青柳商店を任せたいと伝えた滝子。

「何も級にどうこうしようってわけじゃないんだ。ここで過ごすうちにゆっくり学んでいけばいい」

君子「…やはり、変わっていなかったんですね。はじめから、子供たちの誰かをここの跡継ぎにするつもりで、それでここに住まわせてくださったんですね!」

「ちがうよ。ここで共に暮らしていてあの子を見ている内にそう思うようになったんだ」

「信じられません…!
お母様のお話はお受けできません。子供達には自分で進む道を決めてほしい。
竹蔵さんともよく話していたんです。
小さくとも一人の人間。この子たちひとりひとりの思いを大切にしてあげたいって。
そうして、幸せな道を見つけてほしい…」

「甘いよ!

女なんてもんは、普通の暮らしをするだけでも苦労しちまうんだ。
何も私はあの子にここの200年の伝統を押し付けようとそれだけを考えて、この話を持ち出したんじゃないんだよ。
ここにいりゃ、食うに困ることはない。
女はまずは暮らしを落ち着けて、やりたいことなんてもんはそれから始めればいいんだ。

大体め、じゃあどうしてそうやって出て行ったお前が、今こうしてこの家に戻ってきたんだい?
悪いこたぁ言わない。私に任せなさい」

「…私はそうは思いません!竹蔵さんと暮らしたあの時間は…決して無駄なものではありませんでした…。

お母様、申し訳ありませんが、このお話はお断りさせて頂きます」

「…そうかい。それじゃあ、出ていったらいい。

出て行って、お前のいうそのやり方で幸せな人生というやつを歩んでおくれ!」

「…。お世話に…なりました」

---

3姉妹は楽しそうに美子のままごとに付き合って遊んでいた。

「あ、かか!かかも一緒に遊んでください」

「……」

なかなか言い出せない君子。でもやがて観念したのか、姉妹に向かい合って正座をする。

「…みんな、ごめんなさい。私たちはこの家を出ていくことになりました」

常「それは引っ越すということですか」うなずく君子。

「えっ…どうしてですか」「もうおばあさまに会えなくなっちゃうの?」悲しみと不安から顔が曇る鞠子と美子。
君子は答えられない。

常「…よし」常子はそんな姉妹の肩を温かく叩く。

「じゃあ、荷造りしなくちゃ。かかが決めたことなんだよ。理由が何であろうと、私たちのためを思ってのことに決まってるじゃない。ね?」

その言葉に、思うことはあるだろうが妹たちもうなづいた。

---

大荷物を抱え青柳商店を後にする。

行く当てはないが先頭を颯爽と歩いていく常子につられてか、家族に悲しげな様子はなかった。

君子「あ、ねえねえ。ちょっと待って」

何かを見とがめた君子が皆を呼び止める。指さす先には女中募集の張り紙。

しかしそれが貼ってあるのは、寄りによって青柳商店の真裏、さらにいえば滝子の天敵のまつがいる森田屋だ。

「え…でも」

「行ってみましょ!」

---
青柳商店の娘孫が求人に応募しにきたとしり、はじめは目を白黒させたまつだが、とりあえず面接をすることに。

「お願いします!」

まつ「ふーん、家族4人ねえ…。…。…わかった。子ども達のごはんも賄いから出すならその分給金から天引きするからね。
あと、弁当をひっくり返したりしても同様だ。
部屋に案内するよ。付いといで」

通されたのは上の階の一室。長く使ってないようで埃だらけだ。

「なんだい、文句でもあるのかい」

常「いえ!…趣のある部屋だなーって」

「ふん、掃除はきちんとしてきれいに使っとくれよ」「「「はい」」」

まつが去った後、部屋の様子に怯える妹たち。

「襖の奥…怖い虫とかいそう…」

常「大丈夫! 住めば都っていうじゃない」

君「掃除をしましょう」そう言って換気のために窓を開けた。

---

青柳商店

隈井「いいんですかい。追っかけなくて」

滝「いいんだよ」

ずっと問答を続けている。滝子が外の作業場に出ていっても、隈井はしつこく食い下がった。

「でも売り言葉に買い言葉でしょう。やっぱりあっしが今からでも後を追って」

「必要ないって言ってるだろ!」

「…女将さん、わたしゃね。嬉しかったんですよ。

お嬢さんたちが帰ってきてくれたのはもちろんなんですが、何よりもご家族が増えて…女将さん、そりゃあ楽しそうな顔を良くするようになったんだ。

ここで縁が切れちまえば、お嬢様たちとは一生会えなくなるかもしれない。

それでも、本当にいいんですか!?」

「……。

…そうだね、じゃ、じゃあ、居場所だけでも見つけてきてもらおうか」

ようやく正直になった滝子に嬉しそうにヘイッと声を上げる隈井。

そうして何気なしにチラッと上を見上げると…

「あ」

「あ」

2人の視線の先には、気持ちよさそうに窓から風を浴びている君子の姿。

視線が合って慌てて窓をしめて奥に引っ込んだのだった。

---

まつ「おーい、あんた達、手伝いにきな!」

常「え?え?」「早く!」「「「はいっ」」」

4人、家階下に降りて厨房へ行く。

「手が足りなくなってね。さっそく手伝っとくれ」

厨房には女性2人、男性2人の姿が。何故かみんなこちらを睨みつけている。

なぜそんな目で見てくるのか分からず戸惑う常子なのだった。



感想!

滝子vs君子のバトルは見ごたえありました!

どちらの言い分も一理あるだけに…難しいですよね。でも私はどちらか言うと滝子さんよりかなぁ。
やはり、現実は甘くないですもの。夢だけじゃ生きていけない。
そして今回の場合は君子さん自身の問題ではなくて、子供たちの問題なんです。
自分で選んだ道なら、最悪、野たれ死にでも責任は自分のものと納得できても、親が選んだ道とすると…これはやっぱり賛成できない。

親はまず子供に食べさせる義務があるのですから。

福祉や児童手当のある、今の時代でもシングルマザー3人だと厳しいですよ?
ましてや、女の働き口が極端に少なさそうな時代ですからね。

ただ、そこはヒロイン補正で絶対に何とかなるんですが(笑


今回の君子・滝子・隈井の「あ」と目が合ったところは爆笑モノでした!
このドラマのコメディ部分大好きです!
大げさじゃないんだけど、間と流れで思わずくすりとさせられる。

さてさて、森田屋での生活はどんなものになるのでしょうか。

次週も楽しみです。


今日の注目:ピエール滝の板前姿にデジャヴ